【過去問】第3石油類とは?重油の性状と消火方法を解説|危険物取扱者乙4

第3石油類は、1気圧・常温で引火点が70℃以上200℃未満の引火性液体です。引火点が高いため常温では引火しにくいものの、加熱されると一気に引火危険性が高まるのが最大の特徴。代表は身近な燃料である重油で、第4類の性状理解の中でも実務直結のAランク頻出テーマです。
消防設備士今回は第3石油類、特に重油を攻略します。第1・第2石油類との違いを意識しましょう。
強欲な青木重油って常温で火がつくんすか?灯油と同じ感覚でいいんすか?
消防設備士いい質問。重油は引火点が高い(約60〜150℃)ので常温では引火しにくい。でも加熱されると話は別。霧状になったり布に染み込むと一気に引火しやすくなります。
強欲な青木じゃあ火がついたら水で消せばいいっすね?
消防設備士そこが落とし穴。加熱された重油に水を注ぐと突沸を起こして燃え広がる危険があります。消火は泡・粉末・二酸化炭素が基本ですよ。
💪実力試し(3問)
まずは現在の理解度をチェック。本番レベルを3問用意しました。
問題1
第3石油類の定義として、正しいものはどれか。
- 1気圧において引火点が21℃未満のもの。
- 1気圧において引火点が21℃以上70℃未満のもの。
- 1気圧において引火点が70℃以上200℃未満のもの。
- 1気圧において引火点が200℃以上250℃未満のもの。
解答と解説を見る
第3石油類は1気圧で引火点70℃以上200℃未満。選択肢1は第1石油類、2は第2石油類、4は第4石油類の定義。
石油類の引火点境界(21・70・200・250℃)を順番に整理して覚える。
問題2
重油の性状として、誤っているものはどれか。
- 暗褐色の粘性のある液体である。
- 非水溶性で、液比重は0.9前後と水より少し軽い。
- 発火点は約250〜380℃である。
- 液比重は1より大きく、水に沈む。
解答と解説を見る
重油の液比重は0.9前後で1より小さく、水より少し軽い。非水溶性で水に浮くため『水に沈む』は誤り。
第3石油類でも重油は水より軽い。物質ごとに比重が異なる点に注意。
問題3
加熱された重油の火災に大量の水を直接注いだ。考えられる最も大きな危険はどれか。
- 重油が急速に固化して消火が進む。
- 突沸を起こして火災が拡大する。
- 水と反応して有毒ガスが大量に発生する。
- 引火点が下がり自然に鎮火する。
解答と解説を見る
高温の重油に注水すると水が急激に気化して突沸(スラップオーバー)を起こし、燃える油が飛散して火災が拡大する。消火は泡・粉末・二酸化炭素が適切。
高温の油への注水は厳禁。突沸の危険を問う定番問題。
🔰基礎教養学習
1. 第3石油類とは

第3石油類とは、1気圧において引火点が70℃以上200℃未満のもの(第4類危険物の品名のひとつ)。引火点が高いため常温では引火しにくいが、加熱されると引火の危険性が高まる。指定数量は非水溶性2000L・水溶性4000L。
消防設備士ポイントは「常温では引火しにくいが、加熱で危険」。第1石油類とは逆の感覚です。
2. 重油(第3石油類の代表)
重油は暗褐色の粘性のある非水溶性の液体。引火点は約60〜150℃(A重油は60℃以上等、規格で差がある)、発火点は約250〜380℃。液比重は0.9前後で水より少し軽い。加熱・霧化・布への染み込みで引火しやすくなり、燃えると多量の黒煙を生じる。
強欲な青木暗褐色でドロッとしてて、燃えると黒い煙、っすね。覚えやすいっす。
3. 重油の性状まとめ
| 項目 | 重油の性状 |
| 外観 | 暗褐色・粘性のある液体 |
| 引火点 | 約60〜150℃(規格で差。A重油60℃以上等) |
| 発火点 | 約250〜380℃ |
| 液比重 | 0.9前後(水より少し軽い) |
| 水溶性 | 非水溶性(水に浮く) |
| 危険性 | 加熱・霧化・布染み込みで引火危険/燃えると黒煙 |

4. 第3石油類の代表物質
| 物質 | 水溶性 | 性状・引火点の目安 |
| 重油 | 非水溶性 | 暗褐色・引火点約60〜150℃・水より軽い |
| クレオソート油 | 非水溶性 | 黄〜暗緑褐色・防腐剤などに利用 |
| アニリン | 非水溶性 | 引火点約70℃・特有の臭気 |
| ニトロベンゼン | 非水溶性 | 淡黄色・芳香(アーモンド様) |
| グリセリン | 水溶性 | 無色・粘性・水によく溶ける |

✅理解度チェックテスト(3問)
チェック1(4択)
第3石油類の指定数量の組み合わせとして、正しいものはどれか。
- 非水溶性1000L・水溶性2000L
- 非水溶性2000L・水溶性4000L
- 非水溶性200L・水溶性400L
- 非水溶性6000L・水溶性10000L
答えを見る
第3石油類の指定数量は非水溶性2000L・水溶性4000L。水溶性は非水溶性の2倍。
チェック2(○✕)
次の記述は正しいか誤りか、○✕で答えてください。
「重油は液比重が1より大きく、水に沈む。」
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誤り。重油の液比重は0.9前後で1より小さく、水より少し軽いため水に浮く。
チェック3(穴埋め)
次の文の【 】に入る最も適切な語句を選んでください。
第3石油類は1気圧で引火点が【 】のものをいう。
- 21℃未満
- 21℃以上70℃未満
- 70℃以上200℃未満
- 200℃以上250℃未満
答えを見る
第3石油類の引火点は70℃以上200℃未満。70℃以上が境界。
深掘り解説
① なぜ加熱で危険になるのか

第3石油類は引火点が70℃以上と高く、常温では可燃性蒸気がほとんど出ないため引火しにくい。しかし加熱されて液温が引火点に近づくと十分な蒸気が発生し、点火源があれば引火する。霧状(噴霧)や布への染み込みは表面積を大きくし、低い液温でも引火しやすくなるため特に危険。
② 重油の比重と消火の関係

重油は水より軽く非水溶性なので、注水しても水の上に重油が浮いて燃え続ける。さらに高温の重油に注水すると水が急激に沸騰して突沸を起こし、燃える油を飛散させて火災を拡大させる。このため消火は泡・粉末・二酸化炭素で空気を遮断する方法が基本となる。
③ 危険性評価への接続

- 常温では引火しにくいが、加熱されると引火危険が急上昇
- 水より軽く非水溶性なので水での消火は不適(突沸・流出火災)
- 消火は泡・粉末・二酸化炭素/高温の油への注水は厳禁
🥊過去問演習(10問)
実際の試験レベル10問に挑戦しましょう。解説付きで知識を固めます。
🎙️現場のリアル
重油は引火点が高いので「安全な油」と誤解されがちです。でも一度火がつくと消火が非常に難しい。しかもボイラーで加熱して使うので、実際の現場では引火点を超えた状態で扱っていることが多いんです。加熱している時点で危険物としての顔が変わります。
📝まとめ

- 第3石油類:引火点70℃以上200℃未満。常温では引火しにくいが加熱で危険
- 指定数量:非水溶性2000L・水溶性4000L
- 重油:暗褐色・引火点約60〜150℃・発火点約250〜380℃・水より軽い・燃えると黒煙
- 代表物質:重油・クレオソート油・アニリン・ニトロベンゼン(非水溶性)/グリセリン(水溶性)
- 消火は泡・粉末・二酸化炭素。加熱された油への注水は突沸の危険で厳禁
消防設備士次回は3-10「第4石油類」。引火点200℃以上250℃未満のギヤー油・シリンダー油などを学びます。
📚 この科目の全体像(学習ロードマップ)
いま何回目をやっていて、あと何回残っているかがひと目でわかります。復習したい回はここから飛んでください。
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