このページを見たら消防設備士試験 甲4・乙4の規格に出てくる「火災通報装置・蓄電池設備」に関する問題が得点源となるはず!
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)noteの消防設備士「過去問テスト」で毎年更新しています。
併せて、ご参照ください。
火災通報装置の起動と119番送出
火災通報装置は、手動起動装置の操作または自動火災報知設備との連動によって電話回線で消防機関を呼び出し、蓄積音声情報で通報し、通話できる装置です。
起動・回線・選択信号
- 手動起動装置を操作すると作動し、消防機関への通報を自動的に開始
- 手動起動装置には誤操作防止措置
- 手動操作または自火報連動で作動したことを可視的または可聴的に表示
- 発信時に電話回線が使用中なら、強制的に発信可能な状態にできる
- 選択信号119番は、10パルス毎秒・20パルス毎秒のダイヤルパルス、または押しボタンダイヤル信号で送出
「使用中なら後で手動再発信する」ではありません。火災通報を優先できる構造が必要です。

消防庁「火災通報装置の基準」第二・第三第1号~第3号。起動、誤操作防止、作動表示、使用中回線の捕捉、119番の選択信号を照合しています。
起動したら自動通報。使用中回線は強制的に発信可能、119番は10・20パルス毎秒または押しボタン信号。
蓄積音声情報と通話機能
蓄積音声情報は、選択信号119番の送出後に自動送出します。原則として常に冒頭から始めます。
| 項目 | 規格 |
|---|---|
| 構成 | 通報信号音+音声情報 |
| 1区切りの長さ | 30秒以内 |
| 音声 | 電子回路で合成した女声 |
| 話し方 | 明瞭で、語尾を明確に強調 |
| 記憶 | ROM等 |
手動起動と連動起動の内容
| 起動方法 | 音声情報の中心 |
|---|---|
| 手動起動 | 火災である旨+所在地・建物名・電話番号等 |
| 自火報との連動 | 自動火災報知設備が作動した旨+所在地・建物名・電話番号等 |
通報先の消防機関が通話中なら、自動的に再呼出しします。蓄積音声を1区切り送出後、原則10秒間電話回線を開放し、消防機関からの呼返しに応答して通話できる構造です。
特定火災通報装置では、蓄積音声送出後にハンズフリー通話へ切り替える規定があります。
消防庁「火災通報装置の基準」第三第4号~第8号の2。送出順、通報信号音・音声情報、30秒、女声、ROM、再呼出し、呼返し、通話を確認しています。
火災通報の音声は「119番後・通報信号音+女声・30秒以内・ROM」。
火災通報装置の電源・予備電源
火災通報装置は、常用電源監視装置を前面の見やすい場所に設け、電源回路に適切な過電流保護回路を設けます。
予備電源の3規格
| 項目 | 規格 |
|---|---|
| 容量 | 待機状態60分後、10分以上火災通報できる |
| 切替え | 停電時も復旧時も自動切替え |
| 蓄電池 | 密閉型蓄電池 |
2025年度甲種問45にある「本体外部の箱・耐熱配線」は、火災通報装置基準第三第12号が列挙する予備電源の3規格には含まれません。「外部設置は絶対に存在しない」と広げず、この告示の予備電源規定にないと判定します。
電源電圧・接地・IP電話回線
- 常用電源:定格電圧の90%以上110%以下で異常なし
- 予備電源:端子電圧が定格電圧の85%以上110%以下で異常なし
- 定格電圧60Vを超える金属製外箱:接地端子
- 電話回線を捕捉せず、選択信号・蓄積音声をモニター確認できる機能
現行基準では、IP電話回線を使う場合、予備電源を設けた回線終端装置等を介し、その装置にも必要な電源・予備電源規定を準用します。

消防庁「火災通報装置の基準」第三第10号~第17号。電源監視、過電流保護、予備電源、電圧変動、接地、モニター、IP電話回線・回線終端装置等を現行告示で確認しています。
火災通報の予備電源=「60分→10分・往復自動切替え・密閉型」。
蓄電池設備の起動・充電・監視
消防用設備等の非常電源として使う蓄電池設備は、停電時に必要な電力を確実に供給できる構造とします。
電圧確立・投入
| 蓄電池設備 | 停電後の電圧確立・投入 |
|---|---|
| 直交変換装置あり | 40秒以内 |
| その他 | 停電した直後 |
ここでの正式な用語は直交変換装置です。「直流変換」「直交交換」としないでください。
充電・保護・監視
- 自動充電
- 充電電源電圧が定格の±10%で変動しても正常充電
- 過充電防止機能
- 必要なものは均等充電装置
- 過電流遮断器・配線用遮断器または開閉器
- 出力電圧または出力電流を監視する電圧計・電流計
- 0℃から40℃までで機能異常なし
告示は過充電防止機能を定めますが、選択肢に出る「過放電防止装置」は列挙された規格ではありません。
消防庁「蓄電池設備の基準」第二第1号。電圧確立・投入、自動充電、±10%、過充電防止、遮断器、出力監視、0~40℃を現行告示で確認しています。
蓄電池設備は「直交40秒・その他直後・±10%・過充電・0~40℃」。
鉛蓄電池・液面・減液警報
鉛蓄電池を使う場合は、自動車用以外とし、単電池当たりの公称電圧は2Vです。
液面と霧への対策
- 原則として液面を容易に確認できる構造
- 酸霧・アルカリ霧のおそれがある場合は、放出防止装置
- シール形・制御弁式は液面確認構造を省略できる
- 補液が必要なものは減液警報装置
- 充電中である旨の表示装置
- 充電装置に、蓄電池の充電状態を点検できる装置
「自動減液補充装置」ではなく、減液警報装置です。液が減ったことを知らせ、人が必要な保守を行うための警報と整理します。
消防庁「蓄電池設備の基準」第二。鉛蓄電池、単電池2V、液面確認、霧の放出防止、シール形等の例外、減液警報、充電表示・点検装置を確認しています。
鉛蓄電池=自動車用以外・2V。液対策=液面確認・霧防止・減液警報。
※よく出る引っかけポイント5つ
引っかけ①:回線使用中は手動で再発信
強制的に発信可能な状態にできる構造です。
引っかけ②:蓄積音声は男声
電子回路で合成した女声です。地区音響装置の火災警報の男声と混同しないでください。
引っかけ③:火災通報装置の予備電源は60分だけ
60分待機した後、10分以上火災通報できる容量が必要です。
引っかけ④:蓄電池設備に過放電防止装置
過充電防止機能は規定されていますが、過放電防止装置は列挙されていません。
引っかけ⑤:自動減液補充装置
必要なのは減液警報装置です。
似た用語は、告示にある正しい装置名へ直してから判定する。
全部で11ポイント
- 火災通報装置は手動起動または自火報連動で消防機関へ自動通報する
- 使用中の電話回線を強制的に発信可能な状態にできる
- 119番は10・20パルス毎秒または押しボタンダイヤル信号
- 蓄積音声は通報信号音+女声、1区切り30秒以内、ROM等に記憶
- 火災通報装置の予備電源は60分待機後、10分以上通報
- 予備電源は往復自動切替え・密閉型蓄電池
- IP電話回線の回線終端装置等にも予備電源規定が準用される
- 蓄電池設備は直交変換装置あり40秒以内、その他は停電直後
- 自動充電・±10%・過充電防止・0~40℃
- 鉛蓄電池は自動車用以外、単電池2V
- 自動減液補充ではなく減液警報
それでは以下の「火災通報装置・蓄電池設備」に関する消防設備士試験の過去問にチャレンジして、これまでの内容が頭に入っているかを確認しましょう!
【過去問】火災通報装置・蓄電池設備
火災通報装置の蓄積音声情報について、消防庁告示上、誤っているものは次のうちどれか。
1. 選択信号119番の送出後、自動的に送出する。
2. 電子回路で合成した男声とし、明瞭で語尾を明確にした口調とする。
3. ROM等に記憶させる。
4. 通報信号音と音声情報で構成する。
火災通報装置の構造・性能等について、消防庁告示上、誤っているものは次のうちどれか。
1. 手動起動装置を操作すると消防機関への通報を自動開始する。
2. 手動起動または自火報連動による作動を、可視的または可聴的に表示する。
3. 接続電話回線が使用中なら、手動で再発信できるものとする。
4. 119番は10・20パルス毎秒のダイヤルパルスまたは押しボタンダイヤル信号で送出できる。
火災通報装置の予備電源について、消防庁告示の予備電源規定に定められていないものはどれか。
1. 待機状態を60分継続した後、10分以上火災通報できる容量を持つ。
2. 停電時と復旧時の電源切替えを自動で行う。
3. 密閉型蓄電池とする。
4. 本体外部に設けるものは不燃・難燃の箱へ収め、本体間を耐熱配線とする。
非常電源としての蓄電池設備について、消防庁告示に定められていないものはどれか。
1. 充電中である旨を表示する装置
2. 過電流遮断器
3. 過充電防止機能
4. 過放電防止装置
非常電源として使用する蓄電池設備の構造・性能について、消防庁告示上、誤っているものは次のうちどれか。
1. 蓄電池は原則として液面を容易に確認できる構造とする。
2. 酸霧・アルカリ霧のおそれがあるものは、放出防止装置を設ける。
3. 自動減液補充装置を設ける。ただし、補液不要のものを除く。
4. 充電装置に、蓄電池の充電状態を点検できる装置を設ける。
音声は通報装置の女声と地区音響の女声・男声を別表で復習しましょう。これで設備等の規格5講義が完了です。
消防設備士「過去問テスト」は、その名の通り“過去に出た問題” のテストです。
ブログでお馴染みの管理人が過去問に関する情報収集を積み重ね、その中からピックアップして過去問ベースの模擬試験を作成したものです。
上記以外に新傾向問題の情報など提供あり次第、解説を毎年追記して更新しています。これから消防設備士の試験を受けられる方は是非ご覧下さい。
それでは続いて【実技(鑑別)まとめ】工具・感知器・試験器・配線|消防設備士甲4・乙4【過去問】の過去問をみていきましょう。

