【過去問】過マンガン酸塩類・重クロム酸塩類とは?第1類(酸化性固体)を解説|危険物取扱者【甲、乙1】

この記事で第1類(酸化性固体)の個別物質は最後です。過マンガン酸塩類・重クロム酸塩類と、その他政令で指定される三酸化クロム・二酸化鉛をまとめて整理します。
具体的には過マンガン酸カリウム・過マンガン酸ナトリウム三水和物・重クロム酸カリウム・重クロム酸アンモニウム・三酸化クロム・二酸化鉛の6物質です。この記事のグループは、これまでの「無色・白色」中心の物質と違い、色が付いているという共通点があります。
強欲な青木ここまでの第1類、無色とか白色ばっかりだったっすよね?
消防設備士そこがポイントです。過マンガン酸カリウムは赤紫色〜黒紫色、重クロム酸塩類は橙赤色。「無色または白色の粉末」という記述が出たら、それだけで誤りだと見抜けます。
このページを見たら危険物取扱者甲種・乙1の性質に出てくる「第1類(酸化性固体)過マンガン酸塩類・重クロム酸塩類」に関する問題が得点源となるはず!
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)noteの危険物取扱者「過去問テスト」で毎年更新しています。
併せて、ご参照ください。
🔰基礎教養学習
1. 過マンガン酸塩類の性状

過マンガン酸カリウムは赤紫色〜黒紫色の結晶で、水に溶けると赤紫色の溶液になります。消毒液としても知られていますが、危険物としては強い酸化剤です。

| 物質名 | 化学式 | 特徴 |
| 過マンガン酸カリウム | KMnO₄ | 赤紫色〜黒紫色の結晶。水に溶けて赤紫色の溶液に。有機物・還元性物質との接触で発火・爆発の危険 |
| 過マンガン酸ナトリウム三水和物 | NaMnO₄・3H₂O | 赤紫色の結晶。潮解性があり、カリウム塩より水に溶けやすい |
2. 重クロム酸塩類・その他の性状
重クロム酸塩類は橙赤色の結晶で、クロムを含むため毒性にも注意が必要です。三酸化クロム・二酸化鉛は「その他政令で定めるもの」として第1類に指定されています。

| 物質名 | 化学式 | 特徴 |
| 重クロム酸カリウム | K₂Cr₂O₇ | 橙赤色の結晶。水に溶ける。加熱すると分解し酸素を放出 |
| 重クロム酸アンモニウム | (NH₄)₂Cr₂O₇ | 橙赤色の結晶。加熱すると分解し、緑色の酸化クロム(Ⅲ)を生成する反応がよく知られる |
| 三酸化クロム(無水クロム酸) | CrO₃ | 暗赤色の結晶。潮解性があり、強い酸化剤。有機物と接触すると発火することがある |
| 二酸化鉛 | PbO₂ | 黒褐色の粉末。水に溶けない。鉛蓄電池の電極材料として有名な用途がある |
強欲な青木二酸化鉛が電池に使われてるって、これも身近な物質だったんすね!
消防設備士そうです。鉛蓄電池のプラス極に使われているのが二酸化鉛です。第1類の物質は「危険だけど実用性もある」という物質が多く、用途を覚えておくと記憶の手がかりになります。
上記の内容をふまえて、さっそく過去問に挑戦してみましょう!
【過去問】過マンガン酸塩類・重クロム酸塩類
【問1】 次に掲げる危険物とその性状の組合せとして、正しいものはどれか。
- 塩素酸カリウム………加熱すると分解して酸素を発生する。
- 過塩素酸ナトリウム………水には溶けない。
- 過酸化カリウム………水と反応して水素と熱を発生する。
- 過マンガン酸カリウム………無色または白色の粉末である。
- 硝酸ナトリウム………潮解性はない。
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正解:1
4に注目してください。過マンガン酸カリウムは赤紫色〜黒紫色の結晶です。「無色または白色の粉末」は誤りです。

【問2】 重クロム酸アンモニウムを加熱したときに起こる現象として、正しいものはどれか。
- 水と反応して水素を発生する。
- 分解して緑色の酸化クロムを生成する。
- 融解するだけで分解しない。
- 酸素を吸収して固化する。
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正解:2
重クロム酸アンモニウムは加熱すると分解し、緑色の酸化クロム(Ⅲ)を生成します。この反応は火山の噴火のような見た目になることから、化学実験でも知られています。
【問3】 二酸化鉛の性状について、次のうち正しいものはどれか。
- 無色の液体である。
- 水によく溶ける。
- 黒褐色の粉末で、鉛蓄電池の電極材料として使われる。
- 可燃性の固体である。
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正解:3
二酸化鉛は黒褐色の粉末で水に溶けず、鉛蓄電池の電極材料として実用化されています。第1類(酸化性固体)であり、可燃性ではありません。
チェック1(4択)
過マンガン酸カリウムの色として、正しいものはどれか。
- 無色
- 白色
- 赤紫色〜黒紫色
- 緑色
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正解:3
過マンガン酸カリウムは赤紫色〜黒紫色の結晶です。
チェック2(○✕)
次の記述の正誤を答えなさい。
重クロム酸カリウムは橙赤色の結晶であり、無色ではない。
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正解:○
重クロム酸カリウムは橙赤色の結晶です。
チェック3(穴埋め)
次の( )に当てはまる語句を答えなさい。
- 過マンガン酸カリウムは( ① )色〜( ② )色の結晶である。
- 重クロム酸アンモニウムは加熱すると分解し、( ③ )色の酸化クロムを生成する。
- 二酸化鉛は( ④ )の電極材料として使われる。
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① 赤紫 ② 黒紫(①②は順不同) ③ 緑 ④ 鉛蓄電池
深掘り解説

① 「色」で見抜く第1類のひっかけ
ここまで学んだ第1類の多くは無色・白色でしたが、マンガン・クロムを含む物質は例外的に色が付いているという特徴があります。過マンガン酸塩類は赤紫色〜黒紫色、重クロム酸塩類は橙赤色です。
試験では「〇〇は無色または白色の粉末である」という記述が、実は色付きの物質に誤って当てはめられている形の出題が定番です。物質名にマンガンやクロムが入っていたら、色の記述を疑う癖をつけておきましょう。

② 危険物が支える身近なインフラ
二酸化鉛は自動車のバッテリー(鉛蓄電池)の電極材料として、私たちの生活を支えています。過マンガン酸カリウムも消毒液として医療現場で使われてきました。危険物取扱者が学ぶ物質の多くは、危険性と有用性が表裏一体であることを、この記事のグループは象徴しています。
まとめ
- ✓
過マンガン酸カリウムは赤紫色〜黒紫色の結晶(「無色・白色」は誤答パターン)
- ✓
重クロム酸塩類は橙赤色の結晶
- ✓
重クロム酸アンモニウムは加熱すると分解し緑色の酸化クロムを生成する
- ✓
二酸化鉛は鉛蓄電池の電極材料として利用される
強欲な青木これで第1類の物質、全部制覇したっす!次は第2類の可燃性固体っすね!
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