【過去問】鉄粉・金属粉・マグネシウムとは?第2類(可燃性固体)を解説|危険物取扱者【甲、乙2】

第2類(可燃性固体)の続きは鉄粉・金属粉(アルミニウム粉・亜鉛粉)・マグネシウムです。金属が燃える——意外に思うかもしれませんが、粉末状になった金属は驚くほど燃えやすくなるのが第2類の金属粉グループの本質です。
この記事では鉄粉・アルミニウム粉・亜鉛粉・マグネシウムの4物質を整理します。共通するキーワードは「水分・酸・ハロゲンとの接触に注意」と「消火は注水厳禁、乾燥砂を使う」です。
強欲な青木金属が燃えるって、鉄の塊に火をつけても燃えないっすよね?なんで危険物になるんすか?
消防設備士鋭い質問です。粉末になると表面積が一気に増え、空気や水分と反応しやすくなるのがポイントです。塊なら燃えない金属も、粉じん状態では粉じん爆発を起こすほど危険になります。だからこそ「粉」がつく物質だけが危険物に指定されているんです。
このページを見たら危険物取扱者甲種・乙2の性質に出てくる「第2類(可燃性固体)鉄粉・金属粉・マグネシウム」に関する問題が得点源となるはず!
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)noteの危険物取扱者「過去問テスト」で毎年更新しています。
併せて、ご参照ください。
🔰基礎教養学習
1. 鉄粉の性状
鉄粉(Fe)は灰白色の粉末で、第2類(可燃性固体)です。水分・酸と接触すると発熱し、自然発火することがあります。微粉状になると粉じん爆発のおそれもあります。

2. 金属粉(アルミニウム粉・亜鉛粉)の性状

アルミニウム粉・亜鉛粉はいずれも両性金属で、酸にもアルカリにも反応して水素を発生します。ハロゲン元素との接触でも発火することがあります。
| 項目 | アルミニウム粉 | 亜鉛粉 |
| 水分 | 吸湿して自然発火することがある | 水分と接触すると自然発火することがある |
| 酸・アルカリ | 反応して水素を発生(両性金属) | 反応して水素を発生(両性金属) |
| ハロゲン | 接触すると発火するおそれ | 接触すると自然発火することがある |
| 燃焼 | 粒度が小さいほど燃えやすい | 着火すると青白色系の光で燃焼(赤色光ではない) |
強欲な青木金属粉の火事に水をかけたらダメなんすか?普通は水で消すイメージあるっす。
消防設備士そこが金属粉火災の一番のひっかけです。金属粉の火災に大量放水すると、水と反応して水素が発生し、かえって燃焼が拡大するおそれがあります。消火には乾燥砂を用いるのが原則です。
3. マグネシウムの性状

マグネシウム(Mg)は銀白色の軽い金属です。点火すると強い白色光を放って激しく燃焼し、酸化マグネシウムを生成します。熱水・酸とは反応して水素を発生します。

上記の内容をふまえて、さっそく過去問に挑戦してみましょう!
【過去問】鉄粉・金属粉・マグネシウム
【問1】 鉄粉の火災の消火方法について、次のうち最も適切なものはどれか。
- 泡消火剤を放射する。
- 二酸化炭素消火剤を放射する。
- 注水する。
- 乾燥砂で覆う。
- 強化液消火剤を放射する。
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正解:4
鉄粉をはじめとする金属粉の火災には、乾燥砂で覆うのが最も適切です。水系の消火剤(泡・注水・強化液)は水素発生などのリスクがあり不適当。二酸化炭素も金属火災には効果が低く不適当です。

【問2】 次の各事例から考えられるアルミニウム粉の火災予防および消火の方法として、正しいもののみの組合せはどれか。
- A 空気中の水分を吸湿して自然発火することから、貯蔵容器を密封する。
- B 金属粉で粉じん爆発のおそれがあることから、粉じんの飛散防止対策を行う。
- C 酸化剤とは同時に貯蔵できるが、他の危険物とは同時に貯蔵できない。
- D いったん着火すると激しく燃焼することから、大量放水できる消火設備を設置する。
1 A、B 2 A、B、C 3 A、D 4 B、C 5 B、C、D
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正解:1(AとB)
AとBはいずれも正しい対策です。Cは誤り(酸化剤との同時貯蔵はできません)。Dも誤り(金属粉火災に大量放水は不適当で、水素発生のおそれがあります)。
【問3】 亜鉛粉の性状として、誤っているものはどれか。
- 水分と接触すると自然発火することがある。
- 酸、アルカリと反応し水素を発生する。
- 着火すると燃焼し赤色光を発する。
- ハロゲン元素と接触すると自然発火することがある。
- 粒度の小さいものほど燃えやすい。
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正解:3
亜鉛粉が燃焼するときの光は赤色光ではなく青白色系です。他の選択肢はいずれも正しい記述です。
チェック1(4択)
次に掲げる危険物のうち、燃焼の際に人体に有害な気体を発生するものはどれか。
- 鉄粉
- 硫黄
- アルミニウム粉
- マグネシウム
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正解:2(硫黄)
硫黄は燃焼すると有毒な二酸化硫黄を発生します。鉄粉・アルミニウム粉・マグネシウムの燃焼生成物(酸化物)は、それ自体は人体に有害なガスではありません。
チェック2(○✕)
次の記述の正誤を答えなさい。
アルミニウム粉と亜鉛粉は、いずれも酸・アルカリのどちらとも反応して水素を発生する両性金属である。
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正解:○
アルミニウム・亜鉛はいずれも両性金属で、酸・アルカリのどちらとも反応して水素を発生します。
チェック3(穴埋め)
次の( )に当てはまる語句を答えなさい。
- 鉄粉・金属粉の火災には、注水ではなく( ① )を用いて消火する。
- 亜鉛粉は燃焼すると赤色光ではなく( ② )系の光を発する。
- マグネシウムは点火すると強い( ③ )光を放って燃焼する。
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① 乾燥砂 ② 青白色 ③ 白色
深掘り解説

① なぜ金属粉の消火に水はNGなのか
鉄・アルミニウム・亜鉛・マグネシウムといった金属は、高温状態で水と反応すると水素ガスを発生させます。すでに燃えている金属粉の火災現場に大量の水をかけると、発生した水素が新たな燃料となり、爆発的に燃焼が拡大する危険があります。
この「注水厳禁・乾燥砂で覆う」という消火の鉄則は、金属粉全般、さらには次の記事で扱う第3類の禁水性物質にも共通する、危険物取扱者の基本知識です。

② マグネシウムの白色光とフラッシュの歴史
マグネシウムが燃焼するときの強烈な白色光は、かつて写真撮影用の閃光粉(フラッシュ粉)として実際に利用されていました。現代のカメラのフラッシュは電子式に置き換わりましたが、「マグネシウム=強い光で燃える」というイメージは、この歴史的な用途から来ています。
まとめ
- ✓
鉄粉・金属粉・マグネシウムはいずれも第2類(可燃性固体)で、粉末状になることで表面積が増え燃えやすくなる
- ✓
アルミニウム粉・亜鉛粉は両性金属で、酸・アルカリどちらとも反応し水素を発生する
- ✓
亜鉛粉の燃焼色は青白色系(赤色光ではない)
- ✓
金属粉の消火は注水厳禁、乾燥砂で覆うのが原則
強欲な青木金属粉、意外と危険物してるっすね!次は引火性固体っすね!
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