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【過去問】水素化ナトリウム・水素化リチウムとは?第3類を解説|危険物取扱者【甲、乙3】

【過去問】水素化ナトリウム・水素化リチウムとは?第3類を解説|危険物取扱者【甲、乙3】

A出題ランク:甲種で頻出のAランク(重要)

第3類の6番目は水素化ナトリウム・水素化リチウムです。「金属の水素化物」というグループで、名前のとおり金属と水素が結合した化合物です。

どちらも固体で、水と反応すると大量の水素ガスを発生する禁水性物質です。

強欲な青木

水素化ナトリウムって、名前的に液体っぽいイメージなんすけど…

消防設備士

そこが定番のひっかけです。水素化ナトリウムは灰色の結晶(固体)で、液体ではありません。「20℃では粘性のある液体である」という記述は誤りとしてよく出題されます。

このページを見たら危険物取扱者甲種の性質に出てくる「第3類(自然発火性物質及び禁水性物質)水素化ナトリウム・水素化リチウム」に関する問題が得点源となるはず!

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目次

🔰基礎教養学習

1. 金属の水素化物とは

金属の水素化物は、金属と水素が結合した化合物で、政令上の第3類の1品名です。代表例が水素化ナトリウムNaH水素化リチウムLiHです。

いずれも灰色の結晶(固体)で、水と激しく反応して水素を発生する

水素化ナトリウム・水素化リチウムの性状
水素化ナトリウム・水素化リチウムの性状

2. 水素化ナトリウム・水素化リチウムの性状比較

物質名 特徴
水素化ナトリウム(NaH) 灰色の結晶。高温でナトリウムと水素に分解。水と激しく反応し発熱・水素を発生。還元性が強い。保護液(流動パラフィン等)中または窒素封入容器で貯蔵
水素化リチウム(LiH) 灰色の結晶または透明のガラス状固体。エーテルに溶ける(ベンゼン・トルエンには溶けない)。水と激しく反応し発熱・水素を発生。強還元剤として使用。窒素封入容器で貯蔵
強欲な青木

「強還元剤」ってところ、ほかの問題でも見た気がするっす。

消防設備士

そうです。「強酸化剤として用いられる」という記述は誤りで、正しくは強還元剤です。「酸化」と「還元」を逆にするひっかけは第3類の定番パターンなので要注意です。

上記の内容をふまえて、さっそく過去問に挑戦してみましょう!

【過去問】水素化ナトリウム・水素化リチウム

【問1】 水素化ナトリウムの性状について、次のうち誤っているものはどれか。

  1. 20℃では粘性のある液体である。
  2. 水と反応して水素を発生する。
  3. 高温でナトリウムと水素に分解する。
  4. 鉱油中では安定である。
  5. ベンゼン、二硫化炭素には溶けない。
解答と解説を見る

正解:1

水素化ナトリウムは灰色の結晶(固体)です。「20℃では粘性のある液体である」という記述は誤りです。

【問2】 水素化ナトリウムの保護液として、次のうち最も適切なものはどれか。

  1. アルコール
  2. グリセリン
  3. 酢酸
  4. 流動パラフィン
解答と解説を見る

正解:5

水素化ナトリウムの保護液としては流動パラフィンや鉱油が使われます。水・アルコール・グリセリン・酢酸はいずれも水素化ナトリウムと反応してしまうため使用できません。保護液を使わない場合は、窒素を封入した容器に密閉します。

【問3】 水素化リチウムの性状について、次のうち誤っているものはどれか。

  1. 酸化性を有する。
  2. 皮膚や眼を激しく刺激する。
  3. 水よりも軽い。
  4. 有機溶媒に溶けない。
  5. 水によって分解される。
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正解:1

水素化リチウムは酸化性ではなく還元性を有します。比重0.8で水より軽く、水と反応して分解し、一般に有機溶媒にはほとんど溶けません。

チェック1(4択)

水素化リチウムの性状として、正しいものはどれか。

  1. 強酸化剤として用いられる。
  2. 強還元剤として用いられる。
  3. 水とは反応しない。
  4. 無色の液体である。
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正解:2

水素化リチウムは強還元剤として用いられます。「強酸化剤」は誤りです。

チェック2(○✕)

次の記述の正誤を答えなさい。

水素化ナトリウムは室温で乾いた空気中では安定であるが、湿った空気中では自然発火することがある。

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正解:○

水素化ナトリウム・水素化リチウムはいずれも乾いた空気中では安定ですが、湿った空気中では自然発火することがあります

チェック3(穴埋め)

次の( )に当てはまる語句を答えなさい。

  1. 水素化ナトリウムは( ① )色の結晶で、水と反応して( ② )を発生する。
  2. 水素化ナトリウムの保護液には( ③ )や鉱油が使われる。
  3. 水素化リチウムは( ④ )として使われ、酸化剤ではない。
解答と解説を見る

 ② 水素 ③ 流動パラフィン ④ 強還元剤

🪏深掘り解説

① 「還元性が強い」=第3類の共通ワード

第3類危険物の多くは「還元性が強い」という共通した性質を持っています。カリウム・ナトリウムの単体金属も、水素化ナトリウム・水素化リチウムも同様です。

還元性が強いということは、二酸化炭素消火剤とも反応してしまうことを意味します。そのため水素化ナトリウム・水素化リチウムの消火には、乾燥砂などの窒息系消火剤のみを使用し、水系はもちろん、ハロゲン化物消火剤も使用できません。

② 貯蔵方法は2パターンを押さえる

水素化ナトリウムの貯蔵方法は、次の2通りが認められています。

  • 流動パラフィンや鉱油などの保護液中に分散させて密閉する
  • 窒素を封入した容器に密閉する

水素化リチウムは主に窒素封入容器での貯蔵が基本です。物質ごとに認められる貯蔵方法が微妙に異なる点は、選択肢のひっかけとしてよく狙われます。

まとめ

  • 水素化ナトリウム・水素化リチウムはいずれも灰色の結晶(固体)で液体ではない

  • 水と激しく反応して発熱し、水素を発生する

  • いずれも強還元剤として使われる(酸化剤ではない)

  • 水素化ナトリウムは流動パラフィン中または窒素封入容器で貯蔵

  • 乾いた空気中では安定だが、湿った空気中では自然発火することがある

  • 消火は乾燥砂などの窒息系のみ(水系・ハロゲン化物消火剤は不可)

強欲な青木

次はリン化カルシウム・炭化カルシウム・炭化アルミニウムっすね!第3類、あと少し!

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この記事を書いた人

高専から大学院まで9年間にわたり化学を専攻。
消防整備士として10年の実務経験を積み、独立・起業。

消防設備士全類、危険物取扱者全類をはじめ、第二種電気工事士、AI・DD総合種、第三種電気主任技術者など、多数の国家資格を保有。

神戸高等技術専門学院にて危険物取扱者 乙種第4類およびDO第3種の講師を担当。
また、月刊誌「電気と工事(オーム社)」にてコラムを連載中。

実務・教育・執筆の三軸から、専門性と実践力を兼ね備えた情報発信を行っている。

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