【過去問】ジエチル亜鉛とは?第3類(自然発火性・禁水性物質)を解説|危険物取扱者【甲、乙3】

第3類の5番目はジエチル亜鉛です。アルキルアルミニウムと同じ「有機金属化合物」の仲間で、空気に触れた瞬間に自然発火するほど反応性が高い液体です。
比重は1より大きいのに「水に浮く」と誤って覚えられやすい、ひっかけの多い物質でもあります。
強欲な青木ジエチル亜鉛って液体なんすね。じゃあ水に浮くんすか?
消防設備士いいえ、比重は1.2で水より重いため沈みます。「非水溶性で水に浮く」という説明は誤りです。ただし水と接触させること自体が危険なので、そもそも水に触れさせてはいけません。
このページを見たら危険物取扱者甲種の性質に出てくる「第3類(自然発火性物質及び禁水性物質)ジエチル亜鉛」に関する問題が得点源となるはず!
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🔰基礎教養学習
1. ジエチル亜鉛とは
ジエチル亜鉛((C₂H₅)₂Zn)は、炭素原子と金属原子が直接結合した「有機金属化合物」の一種で、第3類(自然発火性物質及び禁水性物質)に分類される無色の液体です。
比重1.2(水より重く、水に沈む)。空気中で直ちに自然発火する

2. ジエチル亜鉛の性状
| 項目 | 内容 |
| 外観 | 無色の液体、比重1.2(水より重い) |
| 空気との反応 | 容易に酸化され、直ちに自然発火。発生する白煙(金属酸化物)は有害 |
| 水・酸との反応 | 激しく反応し、エタンC₂H₆等の炭化水素ガスを発生 |
| 溶解性 | ジエチルエーテル・ベンゼンなどの有機溶媒に溶ける(メタノールとは激しく反応してしまい、単純に「溶ける」とはいえない) |
| 性質 | 自然発火性とともに引火性も有する |
強欲な青木じゃあどうやって貯蔵・消火すればいいんすか?
消防設備士窒素などの不活性ガス中に貯蔵し、空気・水との接触を断ちます。消火は粉末消火剤や乾燥砂を使い、水系の消火剤(水・強化液・泡)やハロゲン化物消火剤は使えません。
上記の内容をふまえて、さっそく過去問に挑戦してみましょう!
【過去問】ジエチル亜鉛
【問1】 ジエチル亜鉛の性状について、次のうち誤っているものはどれか。
- 無色の液体である。
- 比重は1より大きい。
- メタノールに可溶である。
- 空気中で直ちに自然発火する。
- 水と激しく反応し、エタンガスを発生する。
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正解:3
ジエチル亜鉛はメタノールに「溶ける」のではなく、メタノールとも激しく反応してしまいます。比重は1.2で1より大きく、空気中で直ちに自然発火し、水とはエタンガスを発生しながら激しく反応する点はいずれも正しい記述です。
【問2】 ジエチル亜鉛の性状について、次のうち誤っているものはどれか。
- 無色の液体である。
- 容易に酸化する。
- 空気中で自然発火する。
- ジエチルエーテルやベンゼンに溶ける。
- 非水溶性で、水に浮く。
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正解:5
ジエチル亜鉛は比重1.2で水より重いため、水に沈みます。「水に浮く」は誤りです。ジエチルエーテルやベンゼンなどの有機溶媒には溶けます。
【問3】 第3類の危険物の性状として、次のうち妥当でないものはどれか。
- 禁水性を有するものが多い。
- 水と接触して可燃性ガスを発生するものが多い。
- ジエチル亜鉛は自然発火性とともに引火性も有する。
- 第3類の危険物はすべて不燃性である。
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正解:4
第3類には可燃性のものと不燃性のものの両方があります。カリウム・ナトリウム・ジエチル亜鉛などは可燃性ですが、炭化カルシウムのように不燃性のものもあります。「すべて不燃性」は誤りです。
チェック1(4択)
ジエチル亜鉛の貯蔵方法として、正しいものはどれか。
- 灯油などの保護液中に貯蔵する。
- 水中に貯蔵する。
- 窒素などの不活性ガス中に貯蔵する。
- 容器を開放し、風通しの良い場所に貯蔵する。
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正解:3
ジエチル亜鉛は空気に触れると直ちに自然発火するため、窒素などの不活性ガス中に貯蔵し、空気・水との接触を断ちます。
チェック2(○✕)
次の記述の正誤を答えなさい。
ジエチル亜鉛の火災には、水系の消火剤(水・強化液・泡)を使用してもよい。
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正解:✕
ジエチル亜鉛は水と激しく反応してエタン等の可燃性ガスを発生するため、水系の消火剤は使用できません。粉末消火剤や乾燥砂を用います。
チェック3(穴埋め)
次の( )に当てはまる語句・数値を答えなさい。
- ジエチル亜鉛の比重は( ① )で、水より( ② )。
- ジエチル亜鉛は水と反応して( ③ )ガスを発生する。
- ジエチル亜鉛は( ④ )などの不活性ガス中に貯蔵する。
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① 1.2 ② 重い ③ エタン ④ 窒素
深掘り解説

① アルキルアルミニウムとの共通点・相違点
ジエチル亜鉛は、アルキルアルミニウムと同じ「有機金属化合物」という括りで、性状も似ています。
- 共通点:空気で自然発火、水と反応して可燃性ガス(エタン等)を発生、窒素封入で貯蔵、水系・ハロゲン化物消火剤は使用不可
- 相違点:アルキルアルミニウムは移送時に関係消防機関への届出義務があるが、ジエチル亜鉛にはその規定はない(政令の品名区分が異なるため)
「似た性質の物質どうしをセットで覚え、違いだけをピンポイントで押さえる」のが効率的な学習法です。

② 「比重」のひっかけに注意
液体の危険物では「比重が1より大きいか小さいか=水に沈むか浮くか」がよく問われます。ジエチル亜鉛は比重1.2で水より重く、沈みます。「非水溶性の液体=水に浮く」と短絡的に覚えると、この手のひっかけに引っかかるので注意しましょう。
まとめ
- ✓
ジエチル亜鉛((C₂H₅)₂Zn)は無色の液体、比重1.2(水より重い)
- ✓
空気中で直ちに自然発火し、水とはエタンガスを発生しながら激しく反応する
- ✓
自然発火性とともに引火性も有する
- ✓
窒素などの不活性ガス中に貯蔵する
- ✓
消火は粉末消火剤・乾燥砂(水系・ハロゲン化物消火剤は不可)
強欲な青木次は水素化ナトリウム・水素化リチウムっすね!第3類、続けていきましょう!
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