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【過去問】リン化カルシウム・炭化カルシウム・炭化アルミニウムとは?第3類を解説|危険物取扱者【甲、乙3】

【過去問】リン化カルシウム・炭化カルシウム・炭化アルミニウムとは?第3類を解説|危険物取扱者【甲、乙3】

A出題ランク:甲種で頻出のAランク(重要)

第3類の7番目はリン化カルシウム・炭化カルシウム・炭化アルミニウムです。これまでの物質と違い、物質自体は不燃性なのに、水と反応して発生するガスが危険という「間接型」の禁水性物質という点が最大の特徴です。

発生するガスの種類(リン化水素・アセチレン・メタン)を正確に区別できるかが得点の分かれ目になります。

強欲な青木

この3つ、水と反応して発生するガスが違うんすよね?もう覚えられない…

消防設備士

リン化カルシウム→リン化水素、炭化カルシウム→アセチレン、炭化アルミニウム→メタンと対応させれば大丈夫です。「リン」「炭(カーバイド)」という名前のヒントと結びつけて覚えましょう。

このページを見たら危険物取扱者甲種の性質に出てくる「第3類(自然発火性物質及び禁水性物質)リン化カルシウム・炭化カルシウム・炭化アルミニウム」に関する問題が得点源となるはず!

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目次

🔰基礎教養学習

1. リン化カルシウム・炭化カルシウム・炭化アルミニウムとは

この3物質は、政令上「金属のりん化物」「カルシウム又はアルミニウムの炭化物」という別々の品名に分類される第3類危険物です。共通するのは物質自体は不燃性であり、水と反応して発生するガスに危険性があるという構造です。

リン化カルシウム→リン化水素/炭化カルシウム→アセチレン/炭化アルミニウム→メタン

リン化カルシウム・炭化カルシウム・炭化アルミニウムの性状
リン化カルシウム・炭化カルシウム・炭化アルミニウムの性状

2. 3物質の性状比較

物質名 特徴
リン化カルシウム(Ca₃P₂) 暗赤色の結晶性粉末または灰色の塊状固体。水・弱酸・湿った空気と反応しリン化水素(ホスフィン)を発生。リン化水素は腐った魚のような臭いで毒性が強く、空気中で自然発火することがある
炭化カルシウム(CaC₂・カーバイド) 市販品は灰色または灰黒色の塊状固体。水と反応し水酸化カルシウムとアセチレンを発生。高温では強い還元性がある
炭化アルミニウム(Al₄C₃) 純品は無色の結晶だが市販品は黄色。水と反応して発熱しメタンを発生。触媒・吸湿剤・還元剤としても使用される
強欲な青木

この3つ自体は燃えないのに、なんで危険物なんすか?

消防設備士

物質自体は不燃性でも、水と反応して発生するガス(リン化水素・アセチレン・メタン)が引火性・爆発性を持つため、危険物に指定されています。「不燃性=安全」ではない点が、この3物質の重要ポイントです。

上記の内容をふまえて、さっそく過去問に挑戦してみましょう!

【過去問】リン化カルシウム・炭化カルシウム・炭化アルミニウム

【問1】 リン化カルシウムの性状について、次のうち妥当でないものはどれか。

  1. 暗赤色の結晶性粉末または灰色の塊状物である。
  2. 比重は1より大きい。
  3. 水と激しく反応し、可燃性のアセチレンガスを発生する。
  4. 強酸化剤と激しく反応する。
  5. 20℃の乾燥空気中では安定である。
解答と解説を見る

正解:3

リン化カルシウムは水と激しく反応しますが、発生するのは「リン化水素(ホスフィン、PH₃)」であり、アセチレンではありません。アセチレンを発生するのは炭化カルシウムです。

Ca₃P₂ + 6H₂O → 3Ca(OH)₂ + 2PH₃↑

【問2】 炭化カルシウムの性状について、次の文の( )内のA~Cに当てはまる語句の組合せとして、正しいものはどれか。

「炭化カルシウムは、カルシウムカーバイトとも呼ばれ、市販品は(A)の塊状固体である。水と反応して(B)を発生し、水酸化カルシウムを生成する。高温では強い(C)がある。」

1.(A)灰色または灰黒色 (B)アセチレン (C)酸化性
2.(A)黄色 (B)アセチレン (C)酸化性
3.(A)灰色または灰黒色 (B)アセチレン (C)還元性
4.(A)黄色 (B)水素 (C)酸化性
5.(A)灰色または灰黒色 (B)水素 (C)還元性

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正解:3

炭化カルシウムの市販品は灰色または灰黒色の塊状固体で、水と反応してアセチレンを発生し水酸化カルシウムを生成します。高温では強い還元性があります。

【問3】 炭化アルミニウムの性状について、次の文の( )内のA~Cに当てはまる語句の組合せとして、正しいものはどれか。

「純粋なものは20℃で無色の結晶だが、通常は(A)を呈していることが多い。触媒や乾燥剤、(B)などとして使用される。また水と作用して(C)を生成し、発熱する。」

1.(A)黄色 (B)還元剤 (C)メタン
2.(A)灰色 (B)酸化剤 (C)エタン
3.(A)黄色 (B)還元剤 (C)エタン
4.(A)灰色 (B)還元剤 (C)エタン
5.(A)黄色 (B)酸化剤 (C)メタン

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正解:1

炭化アルミニウムは通常黄色を呈し、触媒・乾燥剤・還元剤として使用されます。水と反応して発熱し、メタンを生成します。

Al₄C₃ + 12H₂O → 3CH₄ + 4Al(OH)₃

【問4】 水と反応して可燃性気体を生じ、その気体の燃焼生成物が水酸化カルシウム水溶液を白濁させる物質は、次のうちどれか。

  1. Na
  2. CrO₃
  3. KIO₃
  4. CaC₂
  5. Mg
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正解:4

CaC₂(炭化カルシウム)は水と反応してアセチレンを発生します。アセチレンは可燃性気体で、燃焼すると二酸化炭素を生じ、その二酸化炭素が水酸化カルシウム水溶液を白濁させます。

チェック1(4択)

リン化カルシウムが水と反応して発生するガスとして、正しいものはどれか。

  1. アセチレン
  2. メタン
  3. リン化水素(ホスフィン)
  4. 水素
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正解:3

リン化カルシウムは水と反応してリン化水素(ホスフィン、PH₃)を発生します。

チェック2(○✕)

次の記述の正誤を答えなさい。

リン化カルシウム・炭化カルシウム・炭化アルミニウムは、いずれも物質自体が可燃性である。

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正解:✕

この3物質はそれ自体は不燃性です。水と反応して発生するガス(リン化水素・アセチレン・メタン)が引火性・爆発性を持つため、危険物に指定されています。

チェック3(穴埋め)

次の( )に当てはまる語句を答えなさい。

  1. リン化カルシウムは水と反応して( ① )を発生する。
  2. 炭化カルシウムは水と反応して( ② )を発生する。
  3. 炭化アルミニウムは水と反応して( ③ )を発生する。
  4. この3物質はいずれも物質自体は( ④ )性であるが、発生するガスが危険である。
解答と解説を見る

リン化水素(ホスフィン) ② アセチレン ③ メタン ④ 不燃

🪏深掘り解説

① ガスの種類を名前から連想する

3物質が発生するガスは、物質名からある程度連想できます。

  • リン化カルシウム→「リン化」なのでリン化水素が発生
  • 炭化カルシウム(カーバイド)→古くから照明用ガス(カーバイドランプ)に使われたアセチレンを発生
  • 炭化アルミニウム→アルミニウムの炭化物はメタンを発生(覚え方としては消去法でも対応可)

試験では「炭化カルシウム→メタン」「炭化アルミニウム→アセチレン」のように入れ替えるひっかけが頻出なので、組合せを正確に覚えることが重要です。

② 「不燃性なのに危険物」という逆説的な位置づけ

第3類の中には、物質そのものは燃えないのに危険物として規制される物質があります。これは第3類が「自然発火性」「禁水性」という反応性そのものに着目した分類だからです。

「不燃性=危険物ではない」と思い込むと痛い目にあうので、分類基準は燃えるかどうかではなく反応の危険性であることを意識しておきましょう。

まとめ

  • リン化カルシウム・炭化カルシウム・炭化アルミニウムは物質自体は不燃性

  • 水と反応して発生するガスに引火性・爆発性がある

  • リン化カルシウム→リン化水素

  • 炭化カルシウム→アセチレン

  • 炭化アルミニウム→メタン

  • いずれも水分との接触を避け、必要に応じ窒素封入。消火は乾燥砂・粉末消火剤(水系消火剤は不可)

強欲な青木

次はトリクロロシランっすね!これで第3類も完走目前っす!

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この記事を書いた人

高専から大学院まで9年間にわたり化学を専攻。
消防整備士として10年の実務経験を積み、独立・起業。

消防設備士全類、危険物取扱者全類をはじめ、第二種電気工事士、AI・DD総合種、第三種電気主任技術者など、多数の国家資格を保有。

神戸高等技術専門学院にて危険物取扱者 乙種第4類およびDO第3種の講師を担当。
また、月刊誌「電気と工事(オーム社)」にてコラムを連載中。

実務・教育・執筆の三軸から、専門性と実践力を兼ね備えた情報発信を行っている。

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