【過去問】次亜塩素酸カルシウム・ヨウ素酸カリウムとは?第1類(酸化性固体)の代表例を解説|危険物取扱者【甲、乙1】

甲種は乙4と違い、第1類(酸化性固体)の個別の物質まで問われます。ここでは代表選手である次亜塩素酸カルシウムとヨウ素酸カリウムを取り上げます。どちらも「危険物の性質」科目でほぼ毎回出る組み合わせです。
次亜塩素酸カルシウムはプールの消毒剤・漂白剤(高度さらし粉)としてもおなじみの物質。身近さゆえに「水と反応して危険はないだろう」と油断されがちですが、アンモニアとの混合は爆発性の三塩化窒素を生成するという致命的な弱点があります。ヨウ素酸カリウムは性質自体はシンプルですが、「エタノールに溶けるか」という溶解性のひっかけが定番です。
強欲な青木次亜塩素酸カルシウムって、プールの消毒に使うやつっすよね? そんなに危ない物質なんすか?
消防設備士身近な物質だからこそ危ないんです。単体では比較的安定していますが、アンモニアや酸と組み合わさると一気に危険物質へ変わります。試験では「何と混ぜると危険か」の組み合わせが問われます。
このページを見たら危険物取扱者甲種・乙1の法令に出てくる「第1類(酸化性固体)次亜塩素酸カルシウム・ヨウ素酸カリウム」に関する問題が得点源となるはず!
最新ver.の過去問情報は、青木マーケ(株)noteの危険物取扱者「過去問テスト」で毎年更新しています。
併せて、ご参照ください。
🔰基礎教養学習
1. 次亜塩素酸カルシウムの性状

次亜塩素酸カルシウム(さらし粉の主成分、Ca(ClO)₂)は第1類(酸化性固体)に分類されます。

| 項目 | 内容 |
| 外観 | 白色の粉末。強い塩素臭がある |
| 熱に対する性質 | 常温でも徐々に分解する。加熱すると分解して発熱し、酸素を放出する |
| 水との反応 | 水と反応して有効塩素を放出する(水素は発生しない) |
| 酸との反応 | 酸と接触すると分解し、有毒な塩素ガスを発生する |
| アンモニアとの反応 | 三塩化窒素という極めて不安定で爆発性のある物質を生成する |
| 主な用途 | 漂白剤、殺菌・消毒剤(プール、水道水等) |
試験で狙われるのは「水と反応して水素が出る」「酸に対して安定」といった誤った記述です。水との反応で出るのは有効塩素であって水素ではない点、酸とは反応して塩素ガスを発生する点をセットで覚えておきましょう。
2. ヨウ素酸カリウムの性状

ヨウ素酸カリウム(KIO₃)も同じく第1類(酸化性固体)です。次亜塩素酸カルシウムに比べると素直な性質で、覚えることは多くありません。

| 項目 | 内容 |
| 外観 | 無色(白色)の結晶 |
| 比重 | 約3.89(1より大きい) |
| 融点 | 約560℃(500℃以上) |
| 溶解性 | 水にはよく溶けるが、エタノールにはほとんど溶けない |
| 可燃物との混合 | 可燃物と混合した状態では、衝撃・摩擦により発火することがある |
強欲な青木「水にもエタノールにもよく溶ける」みたいな選択肢、出そうっすね……
消防設備士まさにその通りで、頻出の誤り選択肢です。「水とエタノールによく溶ける」は誤り。水には溶けますが、エタノールにはほとんど溶けません。ここだけ押さえれば得点源になります。
上記の内容をふまえて、さっそく過去問に挑戦してみましょう!
【過去問】次亜塩素酸カルシウムとヨウ素酸カリウム
【問1】 次亜塩素酸カルシウムの性状について、次のうち妥当なものはどれか。
- 20℃では安定しているが、加熱すると分解して発熱し、酸素を放出する。
- 赤紫色の結晶性粉末である。
- 水と反応して水素を発生する。
- アンモニアとの混合物は、発火・爆発の危険が高い。
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正解:4
次亜塩素酸カルシウムは、アンモニア・アミン類と反応すると三塩化窒素という極めて不安定で爆発性のある物質を生成するため、発火・爆発の危険が非常に高い物質です。
1は誤り(常温でも徐々に分解が進む)、2は誤り(白色の結晶性粉末)、3は誤り(水とは反応して有効塩素を放出するが、水素は発生しない)です。

【問2】 ヨウ素酸カリウムの性状について、次のうち妥当でないものはどれか。
- 可燃物と混合した状態では、衝撃などで発火することがある。
- 水とエタノールによく溶ける。
- 無色(白色)の結晶である。
- 比重は1より大きい。
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正解:2
ヨウ素酸カリウムは水にはよく溶けますが、エタノールにはほとんど溶けません。「水とエタノールによく溶ける」は妥当でない記述です。
1・3・4はいずれも妥当な記述です。可燃物との混合状態での発火危険、無色(白色)の結晶、比重1より大きい(約3.89)はすべて正しい性状です。

【問3】 次亜塩素酸カルシウムとヨウ素酸カリウムに共通する性状として、次のうち正しいものはどれか。
- いずれも第1類(酸化性固体)に分類される。
- いずれも第6類(酸化性液体)に分類される。
- いずれも可燃性の固体である。
- いずれも禁水性物質である。
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正解:1
次亜塩素酸カルシウム・ヨウ素酸カリウムはいずれも第1類(酸化性固体)です。第1類の危険物は自らは不燃性ですが、酸素を含み他の可燃物の燃焼を強く促進する性質を持ちます。「可燃性」でも「禁水性」でもない点に注意してください。

チェック1(4択)
次亜塩素酸カルシウムが酸と接触したときに生じる現象として、正しいものはどれか。
- 水素ガスを発生する。
- 有毒な塩素ガスを発生する。
- 安定化し、分解が抑制される。
- 酸素を吸収して固化する。
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正解:2
次亜塩素酸カルシウムは酸と接触すると分解し、有毒な塩素ガスを発生します。取扱い上、酸性の物質と一緒に保管・混触させないことが重要です。

チェック2(○✕)
次の記述の正誤を答えなさい。
ヨウ素酸カリウムの融点は500℃以上であり、比重は1より大きい。
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正解:○
ヨウ素酸カリウムの融点は約560℃、比重は約3.89です。どちらも記述どおり正しい内容です。

チェック3(穴埋め)
次の( )に当てはまる語句を答えなさい。
- 次亜塩素酸カルシウムは、( ① )と反応すると三塩化窒素を生成し、発火・爆発の危険が高い。
- 次亜塩素酸カルシウムは水と反応すると( ② )を放出するが、( ③ )は発生しない。
- ヨウ素酸カリウムは( ④ )にはよく溶けるが、( ⑤ )にはほとんど溶けない。
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① アンモニア ② 有効塩素 ③ 水素 ④ 水 ⑤ エタノール
①は「アミン類」でも正解になり得ますが、代表として覚えるならアンモニアです。②・③の対比、④・⑤の対比がそれぞれ頻出のひっかけポイントです。

深掘り解説

① 「身近な物質」ほど混触に注意
次亜塩素酸カルシウムは家庭用の塩素系漂白剤やプールの消毒剤としても使われる身近な物質です。しかし危険物取扱者試験で問われるのは、まさにこの「身近さ」が引き起こす事故——異なる薬剤を混ぜてしまう混触事故です。
「塩素系と酸性タイプの洗剤を混ぜるな」という家庭用洗剤の注意書きを見たことがある人は多いはずです。あれはまさに、次亜塩素酸カルシウム(や次亜塩素酸ナトリウム)が酸と反応して有毒な塩素ガスを発生する現象を指しています。試験問題も、この実生活の注意書きと同じ理屈で作られています。
強欲な青木「まぜるな危険」の表示、あれ危険物取扱者の知識ともつながってたんすね!
消防設備士そうです。第1類危険物の「混ぜてはいけない相手」を覚えるときは、身近な生活経験と結びつけると忘れにくくなります。

② 溶解性のひっかけは「片方だけ」に注目する
ヨウ素酸カリウムのように「水には溶けるがエタノールには溶けない」という性質は、第1類・第6類の危険物でたびたび登場します。試験問題では、この非対称な溶解性を「両方に溶ける」「両方に溶けない」と対称的な誤答に変えてくる出題が定番です。
対策は単純で、性状を覚えるときに「水は◯、エタノールは✕」のように非対称であること自体を意識して覚えることです。「なんとなく溶けそう」という印象で答えると、この手のひっかけに引っかかります。
まとめ
- ✓
次亜塩素酸カルシウム・ヨウ素酸カリウムはいずれも第1類(酸化性固体)
- ✓
次亜塩素酸カルシウムはアンモニアと反応すると三塩化窒素を生成し爆発の危険。酸とは反応して塩素ガスを発生(水素ではない)
- ✓
ヨウ素酸カリウムは水には溶けるがエタノールにはほとんど溶けない(比重1より大、融点500℃以上)
- ✓
どちらも可燃物・異物混入時の発火・爆発リスクは第1類共通の性質
強欲な青木身近な物質ほど油断しないっす。次は第3類の個別物質もやってみたいっす!
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