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【過去問】アルキルアルミニウム・アルキルリチウムとは?第3類(自然発火性・禁水性物質)を解説|危険物取扱者【甲、乙3】

【過去問】アルキルアルミニウム・アルキルリチウムとは?第3類(自然発火性・禁水性物質)を解説|危険物取扱者【甲、乙3】

A出題ランク:甲種で頻出のAランク(重要)

第3類の2番目はアルキルアルミニウム・アルキルリチウムです。カリウム・ナトリウムと同じ第3類ですが、「自然発火性」と「禁水性」を両方あわせ持つ、より危険度の高いグループという点が特徴です。

指定数量はいずれも10kgと非常に少なく、法令上も専用の貯蔵・移送ルールが定められています。

強欲な青木

アルキルアルミニウムって、カリウム・ナトリウムと違って何が特別なんすか?

消防設備士

空気に触れただけで自然発火し、水とも激しく反応します。だからタンクの中を窒素などの不活性ガスで満たしておく専用ルールがあり、移送するときも事前に消防機関へ経路を届け出る義務があるんです。

このページを見たら危険物取扱者甲種の性質・法令に出てくる「第3類(自然発火性物質及び禁水性物質)アルキルアルミニウム・アルキルリチウム」に関する問題が得点源となるはず!

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目次

🔰基礎教養学習

1. アルキルアルミニウム・アルキルリチウムとは

アルキルアルミニウムはアルキル基(C₂H₅など)とアルミニウムの化合物(代表例:トリエチルアルミニウム)で、第3類の自然発火性物質及び禁水性物質に分類されます。アルキルリチウムも同様に、アルキル基とリチウムの化合物です。

指定数量:アルキルアルミニウム・アルキルリチウムともに10kg(カリウム・ナトリウムと同じ、非常に少ない数量)

アルキルアルミニウム・アルキルリチウムの性状
アルキルアルミニウム・アルキルリチウムの性状

2. 貯蔵・取扱いの特別ルール

項目 内容
タンクへの注入 新たに注入するときは、あらかじめタンク内の空気を不活性の気体(窒素等)と置換しておく
移動貯蔵タンク 20kPa以下の圧力で不活性の気体を封入して貯蔵する
取り出し時 移動貯蔵タンクから取り出すときは、同時に0.2MPa以下の圧力で不活性の気体を封入する
移送 移送の経路その他必要な事項を記載した書面を、あらかじめ関係消防機関に送付しなければならない
掲示板 「禁水」(青地白文字)と「火気厳禁」(赤地白文字)の両方を表示する
強欲な青木

ガソリンを移送するときも消防署に届出がいるんでしたっけ?

消防設備士

いいえ、それはアルキルアルミニウム等を移送する場合に限られる特別な規定です。ガソリンなど一般的な危険物の移送では、事前の届出は不要です。

上記の内容をふまえて、さっそく過去問に挑戦してみましょう!

【過去問】アルキルアルミニウム・アルキルリチウム

【問1】 法令上、移動タンク貯蔵所により、特定の危険物を移送する場合、移送の経路その他必要な事項を記載した書面を関係消防機関に送付しなければならないが、次のうちその必要があるものはどれか。

  1. 二硫化炭素
  2. アセトアルデヒド
  3. アルキルアルミニウム
  4. 酸化プロピレン
  5. 黄りん
解答と解説を見る

正解:3

移送経路等を記載した書面をあらかじめ関係消防機関に送付する義務があるのは、アルキルアルミニウム等を移送する場合に限られます。黄りんも第3類の自然発火性物質ですが、この特別規定の対象はアルキルアルミニウム・アルキルリチウム等のみです。

【問2】 法令上、製造所等に設置する標識及び掲示板について、次のうち妥当なものはどれか。

  1. アルカリ金属の過酸化物を除く第1類の危険物を貯蔵する屋内貯蔵所には、青地に白文字で「禁水」と記した掲示板を設置する。
  2. 引火性固体を除く第2類の危険物を貯蔵する屋内貯蔵所には、赤地に白文字で「火気注意」と記した掲示板を設置する。
  3. アルキルアルミニウムを貯蔵する屋内貯蔵所には、青地に白文字で「禁水」と記した掲示板を設置する。
  4. 給油取扱所には、白地に黒文字で「給油中エンジン停止」と記した掲示板を設置する。
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正解:3

アルキルアルミニウムは禁水性物品にあたるため、青地に白文字で「禁水」の掲示板が必要です(あわせて自然発火性物品として「火気厳禁」も必要)。選択肢1はアルカリ金属の過酸化物を除く第1類は酸化性固体で「禁水」表示の対象外、選択肢2は「火気注意」は地を赤色ではなく地を白色、文字を赤色が正しく、選択肢4の給油中エンジン停止は地を黄赤色、文字を黒色が正しい組合せです。

【問3】 アルキルアルミニウムの性状について、次のうち妥当でないものはどれか。

  1. アルキル基とアルミニウムの化合物である。
  2. 第3類の自然発火性物質及び禁水性物質に該当する。
  3. 指定数量は10kgである。
  4. 空気に触れても安定しており、自然発火のおそれはない。
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正解:4

アルキルアルミニウムは空気に触れると自然発火するおそれがあるため、タンク内を不活性ガスで置換・封入することが法令で義務付けられています。「安定しており自然発火のおそれはない」は誤りです。

チェック1(4択)

アルキルアルミニウムを屋外貯蔵タンクに新たに注入するときの措置として、正しいものはどれか。

  1. あらかじめタンク内の空気を不活性の気体と置換しておく。
  2. あらかじめタンク内を真空にしておく。
  3. あらかじめタンク内に水を満たしておく。
  4. 特に措置は不要である。
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正解:1

新たに注入する際は、あらかじめタンク内の空気を不活性の気体(窒素等)と置換しておく必要があります。

チェック2(○✕)

次の記述の正誤を答えなさい。

ガソリンを移動タンク貯蔵所で移送する場合も、移送経路を記載した書面を関係消防機関へ送付しなければならない。

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正解:✕

移送経路等の書面の送付義務があるのはアルキルアルミニウム等を移送する場合に限られ、ガソリンなど一般の危険物の移送では不要です。

チェック3(穴埋め)

次の( )に当てはまる語句・数値を答えなさい。

  1. アルキルアルミニウム・アルキルリチウムの指定数量はいずれも( ① )kgである。
  2. タンクへの新規注入時は、あらかじめタンク内の空気を( ② )の気体と置換しておく。
  3. 移動貯蔵タンクでの貯蔵時は、( ③ )kPa以下の圧力で不活性の気体を封入する。
  4. アルキルアルミニウム等の移送では、移送経路等を記載した書面を( ④ )に送付しなければならない。
解答と解説を見る

10 ② 不活性 ③ 20 ④ 関係消防機関

🪏深掘り解説

① なぜ「不活性ガス封入」がここまで細かく規定されているのか

アルキルアルミニウムは空気(酸素)に触れるだけで自然発火し、水とも激しく反応する非常に扱いの難しい物質です。そのため、法令ではタンクの種類ごとに不活性ガス封入の圧力条件が細かく決められています。

  • 新規注入時:あらかじめ空気を不活性ガスに置換
  • 移動貯蔵タンクでの貯蔵:20kPa以下の圧力で不活性ガスを封入
  • 移動貯蔵タンクからの取出し:0.2MPa以下の圧力で不活性ガスを同時封入

「注入時は20kPa、取出し時は0.2MPa(=200kPa)」と数値が混同されやすいので、場面とセットで覚えるのがコツです。

② 移送時の届出義務はアルキルアルミニウム等だけの特別ルール

移動タンク貯蔵所で危険物を移送する際、通常は事前の届出は不要です。しかしアルキルアルミニウム等に限り、移送の経路その他必要な事項を記載した書面をあらかじめ関係消防機関に送付する義務があります。また、移送時には防護服・ゴム手袋・締付け工具・携帯用拡声器などの装備を移動タンク貯蔵所に備え付けることも求められます。

まとめ

  • アルキルアルミニウム・アルキルリチウムは第3類(自然発火性物質及び禁水性物質)、指定数量は10kg

  • 空気に触れると自然発火し、水とも激しく反応する

  • タンクへの新規注入時は不活性ガスと置換、移動貯蔵タンクでは20kPa以下で封入

  • 移送時は移送経路等を関係消防機関に送付する義務がある(アルキルアルミニウム等だけの特別ルール)

  • 掲示板は「禁水」と「火気厳禁」の両方が必要

強欲な青木

次は黄リンっすね!第3類、まだまだ続けていきましょう!

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この記事を書いた人

高専から大学院まで9年間にわたり化学を専攻。
消防整備士として10年の実務経験を積み、独立・起業。

消防設備士全類、危険物取扱者全類をはじめ、第二種電気工事士、AI・DD総合種、第三種電気主任技術者など、多数の国家資格を保有。

神戸高等技術専門学院にて危険物取扱者 乙種第4類およびDO第3種の講師を担当。
また、月刊誌「電気と工事(オーム社)」にてコラムを連載中。

実務・教育・執筆の三軸から、専門性と実践力を兼ね備えた情報発信を行っている。

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