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【過去問】リチウム・カルシウム・バリウムとは?第3類を解説|危険物取扱者【甲、乙3】

【過去問】リチウム・カルシウム・バリウムとは?第3類を解説|危険物取扱者【甲、乙3】

A出題ランク:甲種で頻出のAランク(重要)

第3類の4番目はリチウム・カルシウム・バリウムです。政令上は「アルカリ金属(カリウム及びナトリウムを除く)及びアルカリ土類金属」という1つの品名にまとめられています。

カリウム・ナトリウムとは貯蔵方法や反応性の強さが異なる点が試験のポイントです。

強欲な青木

リチウムもカリウム・ナトリウムと同じで、灯油の中に入れて貯蔵するんすか?

消防設備士

いいえ、そこが違います。リチウム・カルシウム・バリウムは保護液に入れず、容器を密栓して水分との接触を避けて貯蔵します。カリウム・ナトリウムほど反応性が高くないため、保護液中に沈める必要はないんです。

このページを見たら危険物取扱者甲種の性質に出てくる「第3類(自然発火性物質及び禁水性物質)リチウム・カルシウム・バリウム」に関する問題が得点源となるはず!

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目次

🔰基礎教養学習

1. リチウム・カルシウム・バリウムとは

政令上は「アルカリ金属(カリウム及びナトリウムを除く)及びアルカリ土類金属」という1つの品名です。アルカリ土類金属(カルシウム・バリウム)はアルカリ金属(リチウム・ナトリウム・カリウム)より反応性が低いという序列があります。

リチウムは全ての金属元素の中で最も軽く、比重0.5(密度の大きさは Li < K < Na の順)

リチウム・カルシウム・バリウムの性状
リチウム・カルシウム・バリウムの性状

2. リチウム・カルシウム・バリウムの性状比較

物質名 特徴
リチウム(Li) 銀白色の軟らかい金属。比重0.5で金属中最も軽い炎色反応は赤(深赤)。水と反応して水素を発生。乾燥空気中では酸化されないが、湿気があると自然発火することがある
カルシウム(Ca) 銀白色の金属。比重1.6。炎色反応は橙赤。20℃では徐々に、高温では激しく水と反応し水素を発生、水酸化カルシウムを生じる
バリウム(Ba) 銀白色の軟らかい金属。比重3.6。炎色反応は黄緑。化学的性質はカルシウムに似るが反応はより激しく、水と反応して水素を発生
強欲な青木

炎色反応、覚える色が多すぎて混乱するっす…

消防設備士

リチウム=赤、ナトリウム=黄、カリウム=赤紫、カルシウム=橙赤、バリウム=黄緑、銅=青緑で覚えましょう。第3類の物質だけでなく、物理化学科目でも横断的に問われる頻出知識です。

上記の内容をふまえて、さっそく過去問に挑戦してみましょう!

【過去問】リチウム・カルシウム・バリウム

【問1】 リチウムの性状について、次のうち妥当でないものはどれか。

  1. 金属の中で最も軽い。
  2. 20℃で水と反応し、水素を発生する。
  3. 水との反応は、ナトリウムより激しい。
  4. ハロゲンとは激しく反応する。
  5. 高温では燃焼して酸化物を生成する。
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正解:3

アルカリ金属の水との反応性は周期表で下にいくほど激しくなり、Na(ナトリウム)の方がLi(リチウム)よりも水との反応が激しく、さらにK(カリウム)はより激しく反応します。

【問2】 白金線に金属塩の水溶液をつけて炎の中に入れると、金属の種類によって異なった色が出る。この実験を行った場合の金属と炎の色の組合せで、誤っているものはどれか。

  1. リチウム………深赤
  2. ナトリウム……黄
  3. カリウム………赤紫
  4. バリウム………黄緑
  5. カルシウム……青
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正解:5

カルシウムの炎色反応は「青」ではなく「橙赤」が正しい組合せです。リチウム=深赤、ナトリウム=黄、カリウム=赤紫、バリウム=黄緑はいずれも正しい組合せです。

【問3】 危険物と水とが反応して生成されるガスについて、次のうち誤っている組合せはどれか。

  1. 炭化アルミニウム………アセチレン
  2. リン化カルシウム………リン化水素
  3. ナトリウム………………水素
  4. ジエチル亜鉛……………エタン
  5. バリウム…………………水素
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正解:1

炭化アルミニウムAl₄C₃は水と反応してメタンCH₄を生成します(アセチレンではありません)。バリウムをはじめ、リチウム・カルシウムなど本記事で扱った金属はいずれも水と反応して水素を発生する点は共通しています。

チェック1(4択)

リチウム・カルシウム・バリウムの貯蔵方法として、正しいものはどれか。

  1. 灯油などの保護液中に貯蔵する。
  2. 水中に貯蔵する。
  3. 容器を密栓し、水分との接触を避けて貯蔵する。
  4. 窒素を封入した容器に貯蔵する。
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正解:3

リチウム・カルシウム・バリウムは容器を密栓し、水分との接触を避けて貯蔵します。カリウム・ナトリウムの保護液貯蔵、アルキルアルミニウムの窒素封入とは異なる点に注意してください。

チェック2(○✕)

次の記述の正誤を答えなさい。

アルカリ土類金属(カルシウム・バリウム)は、アルカリ金属(リチウム・ナトリウム・カリウム)より反応性が低い。

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正解:○

アルカリ土類金属(カルシウム・バリウム)はアルカリ金属より反応性が低いとされています。ただし反応性が低いだけで危険性がないわけではなく、いずれも水と反応して水素を発生する禁水性物質です。

チェック3(穴埋め)

次の( )に当てはまる語句を答えなさい。

  1. リチウムは全ての金属元素の中で最も( ① )、比重は約0.5である。
  2. カルシウムの炎色反応は( ② )色である。
  3. バリウムの化学的性質はカルシウムに似ているが、反応は( ③ )。
  4. リチウム・カルシウム・バリウムは、容器を( ④ )し、水分との接触を避けて貯蔵する。
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軽く ② 橙赤 ③ より激しい ④ 密栓

🪏深掘り解説

① 貯蔵方法は「反応性の強さ」で決まる

第3類危険物の貯蔵方法は、物質ごとに反応性の強さに応じて使い分けられています。

  • カリウム・ナトリウム(反応性が非常に高い)→ 灯油などの保護液中に貯蔵
  • リチウム・カルシウム・バリウム(反応性はやや低い)→ 容器を密栓し、水分との接触を避けて貯蔵
  • アルキルアルミニウム等(空気との反応性が極めて高い)→ 窒素などの不活性ガス中に貯蔵
  • 黄リン(禁水性ではない)→ 水中に貯蔵

「第3類はすべて保護液に沈める」と思い込むとひっかけ問題で失点するので、物質ごとの貯蔵方法をセットで覚えましょう。

② 消火方法は「窒息系のみ」で共通

リチウム・カルシウム・バリウムはいずれも乾燥砂などによる窒息消火が基本です。水系消火剤(水・強化液・泡)はもちろん、還元性が強いため二酸化炭素消火剤やハロゲン化物消火剤も使用できません。この「水も泡もCO₂もダメ、使えるのは窒息系のみ」という考え方は、カリウム・ナトリウムから続く第3類共通の重要ポイントです。

まとめ

  • 政令上は「アルカリ金属(カリウム・ナトリウムを除く)及びアルカリ土類金属」の1品名

  • リチウムは金属中最も軽く比重0.5

  • 炎色反応はリチウム=赤、カルシウム=橙赤、バリウム=黄緑

  • 容器を密栓し、水分との接触を避けて貯蔵する(カリウム・ナトリウムの保護液貯蔵とは異なる)

  • いずれも水と反応して水素を発生する禁水性物質

  • 消火は乾燥砂などの窒息系のみ(水・泡・CO₂・ハロゲン化物はすべて不可)

強欲な青木

次はジエチル亜鉛っすね!第3類、まだまだいきましょう!

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この記事を書いた人

高専から大学院まで9年間にわたり化学を専攻。
消防整備士として10年の実務経験を積み、独立・起業。

消防設備士全類、危険物取扱者全類をはじめ、第二種電気工事士、AI・DD総合種、第三種電気主任技術者など、多数の国家資格を保有。

神戸高等技術専門学院にて危険物取扱者 乙種第4類およびDO第3種の講師を担当。
また、月刊誌「電気と工事(オーム社)」にてコラムを連載中。

実務・教育・執筆の三軸から、専門性と実践力を兼ね備えた情報発信を行っている。

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